黒沢山の植物

  130420 晴れにち曇り
NPO仲間から「黒沢山の春リンドウを見に行こう」と誘っていただきました。

9時に、紀美野町総合福祉センターに集合。
車で馬酔木林道の終点(標高100m付近)まで行きました。ここから、いきなり山に登りだした。案内人がいるから歩けるが、道かどうかも怪しい。胸突き八丁の急な山肌を、一気に山頂(509,3m)まで上がる。とてもじゃないが風景を楽しんだり、草花を見つける余裕はない。
息も絶え絶えに登り切ると、素晴らしい風景が広がった。

遠く和歌浦や、生石山も見える。黒沢山は、この付近一帯の峰の総称らしい。生石とはほど近い距離にある。
山頂付近に、目的の「春リンドウ」がお花畑を形成している。まずは、ご覧いただこう!

一般的な春リンドウ

これもそうだが、花内部の白い部分が、個体によって微妙に違う

これはやや色白の春リンドウ

白花は突然変異か?

色と青が混じった春リンドウもあった

写真でうまく写っていないが、やや赤みを持った春リンドウであった
山頂で、やや早めの昼食をとる。青空の下で食べる弁当の旨さは格別だ。
この後、「小川の宮」へ下るルートを歩く。緩いアップダウンがつづき、春の山野草が多い。ゴルフ場の脇をかすめ、沼池をめざす。その間に観察した山野草を紹介します。

シロダモの花。落葉樹で、芽生えたばかりの若葉も柔らかい

チゴユリ。何とも清楚な花である

シュンラン。これも清楚で目立たない。私だけでは見つけられないだろう

黒沢山のスミレはタチツボスミレばかりだが、これはシハイスミレか?

シロダモの虫袋(こちらは常緑樹)

サルトリイバラの花

コウヤボウキの花。去年秋に咲いたはずだが、まだ散らずにいる

ツツジ(種類はわかない)も咲き出した

ヒメハギ。立った株が少なくうまく写せない

オオヒキヨモギ。とても珍しい種類らしい
沼池(標高465m)に到着。この池は、県内唯一の「自然池」で、カキツバタが自生する湿地として、「日本の重要湿地500」に指定されている。残念ながらカキツバタが咲くのはもう少し先のようである。
安楽寺への道に入ると、道は険しくなる。
岩が露出して滑りやすい道、道が消えてロープが頼りなど、また風景を楽しむ余裕が消えた。

小川の宮へ向かう道に出て、また余裕が出てきた。
ここには墓地があり、墓参のための道があるので、車で来ることもできる。
ただ、舗装された道を歩いたの僅かで、また山道へコースを取る。標高はおそらく300m位まで下がっていると思う。
植生が少し変わってきて、ここからはまた、ゆっくりと山野草の観察が出来た。

ゼンマイの群生地に出た。しばし観察は中止して「山菜取り」に変わる

テンダイウヤクに花が咲いていた。流石は、徐福が
上陸した地と言われる和歌山である。不老不死の薬草が生えていた

ギンリョウソウがたくさんあった。葉緑素を持たぬこの植物は
「光合成」が出来ぬため、自分で栄養を作ることができない。
そのためキノコ(菌)と共生して生きている。別名「ユウレイソウ」

アマドコロ

テンナンショウ

ショウジョウバカマ
小川の宮(標高200m)到着14:15。
休憩時間を含め5時間の山歩きであった。平均時速2qとして、約10q歩いたことになる。心地よい疲労がでている。
ここからは、あらかじめ用意しておいた車で、出発点へ戻る。
車窓に雨が当たりだした。予報では18時からの降雨であったが、早まったようである。
参加者は、NPOメンバーの希望者だけで7名。山歩きの経験が一番少ない私に、皆様が気遣ってくださり、心より感謝します。
とても楽しい時間でした、これからもお誘いくださいますように…












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